この「釘のない海の家」を通じて、海(自然)について色々な「想像」を膨らませていただき、目の前にある自然環境を「自分ごと」として向き合ってもらえるキッカケとなり、海がキレイになればと願いを込め、海と日本プロジェクトの一環として誕生しました。
*「釘のない海の家」は、釘を使用せずに建築されており、材料は間伐材を使用しております。
小さい時から海で沢山父と母に遊ばせてもらっていました。時には沖にむかって遠泳をしたり、素潜りで貝を探したり・・・海で遊んだあとは、手作りお弁当を食べることもありましたが、「海の家」でラーメン・カレー・かき氷を食べることが楽しみでしかたがなかったのを覚えています。成人して海で遊んでいるとき、クラゲにさされたり、チンクイ虫にさされた時も片瀬東浜の「海の家のおばちゃん」によくしていただき、毎年、「海の家のおばちゃん」に会いにいくのが楽しみでした。「海の家」私は、大好きです。2005年に江の島の海をキレイにしたい!という夢のもとNPO法人海さくらを立ち上げ、今日まで活動させてもらっております。この「釘のない海の家」から多くの皆様が色々な想像を膨らませていただき、少しでも釘や海の環境を自分ごととして感じていただけるキッカケとなり、次世代にいい形で海を引き継いでいきたいと思います。きっと海は力を合わせればキレイに出来ると信じております。
2011年の東北の震災のとき、被害を受けた人たちが自分たちだけで作れる家ができないかと考えました。プロが作ってくれるのを待つのではなく、自分たちの家を自分たちの手で皆が協力して作ることができれば、そこにまた昔の仲間が集まれるのではないかと考えたからです。材料は自分たちの山から採れた間伐材で作った合板を使うこととしました。簡単に作れるように難しい道具を使わないでも作れる釘のない方法を提案しました。このベニアハウス構法が「釘のない海の家」に使われることをとても嬉しく思っています。海を訪れる人たちが毎年自分たちで海の家を組み立てて作ることができれば、海の家を、そして海自体を自分のものとして大切に考えるようになります。そして結果、みんなの海、ひいてはみんなの山がきれいになっていきます。山から街、そして海までを一貫して自分の場所であると捉え、日本中をきれいにする和が広がっていってくれればと望んでいます。
日本人は古くから木材を使いすばらしい建築物をつくってきました。現在のように釘や金物がない時代に、創意工夫と匠の技で地震や台風に負けない強固な建物をつくってきました。現存する多くの神社仏閣や城をみれば、その技術がいかに高いものであったのかよくわかります。今回のプロジェクトでは、小林先生のすばらしいアイディアにより、釘無しで合板を組み上げる木造建築にチャレンジします。木材の活用により林業が活性化され森の管理が進めば、自然の豊かな恵みを受けながら環境問題や地域の活性化、災害防止など様々な問題を解決することができます。生物多様性の高い美しい海の実現には、そこにつながる森の管理も必要になります。今回のようなすばらしい木材の活用事例を増やし、人と自然にやさしい豊かな社会を築いていきたいと考えています。
この度は、釘のない海の家プロジェクトに参加させていただき、ありがとうございます。近年、当組合では、海の家の建築・解体時に落ちてしまう釘のために、怪我をされることの無いように、シートを引いて釘を抜いたり、所々に釘用のバケツを用意して釘を集めたり、磁気の付いた収集機で清掃をするなど、様々な対応を行っているところですが、釘を使わず、建築ができる…ということは、私たち海の家を営業している者にとって、とても理想的なことです。これからも、たくさんのお客さまに、片瀬東浜に来ていただき、安心して遊び、安全に楽しんでもらえるように、海を大切に…自然を大切にしていきたいと思います。関係者の皆さまの多大なるご尽力のもと、この素晴らしいプロジェクトが成功し、より良い海水浴場になるように、努めていきたいと思います。
今回、釘のない海の家プロジェクということで大学生活最後の夏をこの大好きな東浜で迎えるにあたり環境を心機一転し非常に楽しい気持ちです。海は非常に楽しい場所で、その楽しい場所でお客様がいかに笑顔でいられるかを提供するのが私たちの役目だと考えております。しかしその反面、悲しい事故だったり、環境問題だったりと課題も多く存在するのも事実です。いかに安全な海を作り上げていくか試行錯誤を繰り返す毎日ですが今回、こういったプロジェクトを通して、ライフセーバーだけでなく、海に訪れる方々と共に安全な海を目指していきたいと思います。たくさんの方の想いが詰まった監視所で安全な海を提供していけるように頑張りますので、是非、片瀬東浜海岸にお越し頂いて、共に夏の思い出を作りましょう!皆様の笑顔のために私たちは全力でサポートします!
私は海にはあまり縁のない子供時代を過ごしたので、その分、海といえば「白い砂浜、透き通る水」といった幻想を抱いています。今回はじめて、砂浜に大量の釘が落ちているとうい話を伺い、とてもショックをうけました。そこで、海への憧れという原点に立ち返り、海の中に広がる未知なる世界を、子どもがワクワクしながら想像するように表現してみようと、このプロジェクトに取り組みました。この天幕のデザインは、正方形と正三角形という、シンプルな図形がベースになっています。コンパスと定規があれば描ける手法で紋様を描くことが、自分の制作の原点であり、ライフワークでもあります。今回子どもたちが参加し、カラーリング(塗り絵)をすることで、一見無機質な図形の中からどんな世界が広がっていくのか、とても楽しみです。この“釘のない海の家”の活動が、四角と三角のつながりによって生まれる豊かなパターンと同様に、ほかの浜辺にもつながり、広がっていくことを願っています。
「釘のない海の家プロジェクト」は「海と日本プロジェクト」の一環として実施されております。
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、ときに心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子供たちをはじめ全国の人たちが「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、日本財団旗振りのもと、オールジャパンで推進するプロジェクト。