みんなが裸足で安心して
砂浜を歩けるように。

「釘のない海の家」から再び始まる
愛あふれる未来への新しい道

2017年から始めた「釘のない海の家」
子どもたちも大人も裸足で安心して砂浜を歩けるように。

この想いは、みんなの意識を高めるきっかけとなりました。

キレイで安心して遊べる海。

そんな未来を目指し、チャレンジは続きます。

ABOUT釘のない海の家

釘のない海の家は、
釘を1本も使っていない
海の家です。

2017年~2021年の5年間、江の島海水浴場片瀬東浜で
BEACH STATION として利用されていました。

ライフセーバーの待機場所、救護所など、海の安心安全
を守る、片瀬東浜のシンボルが釘のない海の家です。

ビーチクリーンをすると、大量の「釘」が出てくる...
「海水浴場から釘をなくしたい!」その想いで始まった
釘のない海の家の建設。

2017年、「安心・安全」な浜づくりの挑戦が始まりました。

STORY挑戦の物語

  • 2005-2016

    NPO法人海さくらは、2005年より活動を開始し、浜に危険な釘が多く落ちている事実にショックを受けました。釘をなくすため、市や県に協力を要請しましたが、釘が減る様子はありませんでした。

    そこで、「自分たちで拾おう!」「しかも楽しく!」というコンセプトで、釘を多く拾うことを競うゲームを毎月開催しました。しかし、釘はまた、浜に出てきます。海の家の方たちに、「怒り」ではなく「寄り添っていく」という決意をし、2017年にようやく「釘のない海の家」を片瀬東浜に建設できることになりました。

    公益財団法人かながわ海岸美化財団が2010年3月に湘南海岸5つの海岸で釘の回収を1日実施したところ「約19000本」の釘が出てきました。上記の写真は片瀬東浜で回収した釘です。

    2015年5月NPO法人海さくらのビーチクリーンで15分間に誰が一番多く「釘」を拾えたかゲームをしている様子です。

  • 2017

    海の家の解体後、浜に多くの「釘」が取り残され、危険なビーチがありました。
    釘を少しでも減らすべく、釘を一本も使わない海の家を建築することで、他の海の家や全国の浜への手本として、「安心」「安全」な浜づくりを目標としたこのプロジェクトは始まりました。

  • 2018

    毎年多くの海水浴客が来る「片瀬東浜」から「釘」が大幅になくなりました。
    前年から引き続き、子どもたちと一緒にワークショップを行ったり、千葉の浜でも「釘のない海の家」が建築されたりと、積極的に目標に向かって活動しました。

  • 2019

    片瀬東浜の海の家の皆さまと一緒に、年に4回、「釘」を中心にゴミ拾いを行いました。
    東浜全体で、東浜を日本一キレイで「安心」「安全」な浜にし、全国のモデルケースとなるような1歩が始まりました。

  • 2020

    新型コロナウイルス感染拡大防止のため、海水浴場は開設されませんでしたが、
    「海・浜の環境維持」「安全・安心な海辺づくり」の拠点としての運営が始まりました。

  • 2021

    本来の目標であった東浜の「釘」を減らすためだけでなく、海をキレイにするための象徴、
    中心的存在として、東浜全体をひとつにし、様々な取組や発信をする場となりました。

「釘のない海の家」から
「東浜魂プロジェクト」への道

「釘のない海の家」を安心・安全な浜・海づくりの拠点として、片瀬東浜の海の家や海水浴場協同組合の他、たくさんの方と力を合わせて、
東浜全体でサステイナブルな取組・「東浜魂プロジェクト」が生まれました。

  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任つかう責任
  • 気候変動に具体的な対策を
  • 海の豊かさを守ろう
  • 陸の豊かさも守ろう
  • パートナーシップで目標を達成しよう

ライフセーバー
常駐

救護所
(BEACH STATION)

毎朝・毎夕
各海の家がゴミ拾い

ハマグリ放流
(水質浄化)

海の家解体時に出る
釘をなくす取組

ちびっこBEACH SAVERが
海を守る

夜間に増える放置ごみをなくすため夜光る看板を設置

喫煙者に対して
マナー向上喫煙所設置

海岸でのトビ対策

東浜ONE TEAM「東浜魂」看板
海の家に設置

東浜には下水道が完備

反社会的勢力の
排除

MAPマップ

「釘のない海の家」は、2021年度で終了いたしました。
下記の場所で運営しておりました。

片瀬東浜海水浴場(江の島側)

小田急線「片瀬江ノ島駅」より徒歩5分、湘南モノレール「湘南江の島駅」より徒歩10分。

MEMBERプロジェクトメンバー

主催

古澤 純一郎NPO法人海さくら / 理事長

古澤 純一郎

2017年に「釘のない海の家」を多くの皆様のご協力のもと、片瀬東浜にOPENすることができました。

海の家の解体後、浜に多く出てくる「釘」を1本も使用せず建築することにより、他の海の家、他の全国への浜への「安心・安全」な浜づくりの手本となり、「釘が大幅に減る」ことを目標としました。2018年には、千葉の浜でも「釘のない海の家」が建築されました。2019年からは、釘を浜からなくしていくだけではなく、片瀬東浜全体で「安心・安全な浜」にしていけるような活動の中心的な存在となり、片瀬東浜の海の家の方達とのゴミ拾いが始まりました。2020年、新型コロナウイルスの影響により、片瀬東浜の海水浴場は閉鎖されましたが、無法地帯になってしまう可能性や、藤沢市からの要請もあり、片瀬東浜に「釘のない海の家」を建て、ライフセーバーさんたちなどと一緒に、「安心・安全」な浜を保ってきました。海水浴場がOPENしていたら、東浜の海の家の方達と毎朝、毎夕ごみ拾いをすることも決まっていたのです。日々変わるご時世ですが、日本財団様や、東浜の皆様と力を合わせて、これからもチビッ子達が裸足で安心して走りまわれる、誇れる浜にしていきます。どうぞよろしくお願いいたします。

海野 光行日本財団 / 常務理事

海野 光行

車窓から海が見えた時に自然にあがる感嘆。海水浴前日の寝られないほどのワクワク感。私達日本人には、海を愛し、海に思いを馳せる気持ちが自然と備わっています。この「海心(うみごころ)」を全国の人たち、そして子ども達に広めようと「日本財団海と日本PROJECT」は始まりました。この目的を共有し、いつも多くの人を巻き込んで活動する海さくらが、企業や学校などと一緒に作り上げたのが、この「釘のない海の家」です。この夏、今までにない海の家でたくさんの思い出を作る時に「子ども達が裸足で走り回れる浜にする」という私たちの想いを感じ取っていただければ幸いです。

設計・デザイン

小林 博人株式会社小林・槇デザインワークショップ / KMDW 代表取締役 ・ 慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 教授

小林 博人

2011年の東北の震災のとき、被害を受けた人たちが自分たちだけで作れる家ができないかと考えました。

プロが作ってくれるのを待つのではなく、自分たちの家を自分たちの手で皆が協力して作ることができれば、そこにまた新しい仲間ができるのではないかと考えたからです。材料は自分たちの山から採れた間伐材で作った合板を使うこととしました。簡単に作れるように、難しい道具を使わないでも作れる釘のない方法を考案しました。このベニアハウス構法が「釘のない海の家」に使われることをとても嬉しく思っています。海を訪れる人たちが毎年自分たちで海の家を組み立てて作ることができれば、海の家を、そして海自体を自分のものとして大切に考えるようになり、結果みんなの海、ひいてはみんなの山がきれいになっていきます。新型コロナウイルスの蔓延を避けるために、今私たちはみんなで集まることが制限されています。こういう時期だからこそ、みんなで作ることの大切さを今一度考え、安心して集まれるときが来たら、たくさんの人で集まって海の家づくりができればと願っています。

施工

長谷川 泰治株式会社長谷萬 / 代表取締役副社長

長谷川 泰治

日本人は古くから木材を使いすばらしい建築物をつくってきました。現在のように釘や金物がない時代に、創意工夫と匠の技で地震や台風に負けない強固な建物をつくってきました。現存する多くの神社仏閣や城をみれば、その技術がいかに高いものであったのかよくわかります。このプロジェクトでは、小林先生のすばらしいアイディアにより、釘無しで合板を組み上げる木造建築にチャレンジします。木材の活用により林業が活性化され森の管理が進めば、自然の豊かな恵みを受けながら環境問題や地域の活性化、災害防止など様々な問題を解決することができます。生物多様性の高い美しい海の実現には、そこにつながる森の管理も必要になります。このようなすばらしい木材の活用事例を増やし、人と自然にやさしい豊かな社会を築いていきたいと考えています。

江の島海水浴場営業組合 片瀬東浜

臼田 征弘組合長

臼田 征弘

近年、当組合では、海の家の建築・解体時に落ちてしまう釘の為に、怪我をされることの無いように、シートを引いて釘を抜いたり、所々に釘用の釘専用バケツを用意して釘を集めたり、磁気のついた収集機で清掃をするなど、様々な対応を行っているところです。釘を使わず建築が出来るということは、私達海の家を営業している者にとって、とても理想的なことです。2017年、釘のない海の家を初めて建築し自分の意識もより一層、安心・安全な浜にしたいと強く思うようになり、他の海の家解体時に釘を出来る限り落とさない努力をして欲しいと呼びかけました。これに海の家経営者の皆様も耳を傾けてくれ、砂浜に落とされる釘の量が大幅に減りました。釘のない海の家の建築が、キレイな浜にする為のきっかけとなったのです。これからも、沢山のお客様に、片瀬東浜に来ていただき、安心して遊び、安全に楽しんでもらえるように、海を大切に、自然を大切にしていきたいと思います。関係者の皆様、神奈川県や藤沢市、海の家の経営者の皆様のお力添えを頂き、このプロジェクトが今年も成功し、より良い海水浴場になる様に、努めて行きたいと思います。

主催団体

  • 神奈川県の江の島で2005年から「目指せ!日本一楽しいゴミ拾い」をモットーにビーチクリーンを行い、清掃活動にイノベーションを起こしてきたゴミ拾い団体。

    江の島に「かつて生息していたタツノオトシゴが戻ってくるくらいキレイにする」という目標をかかげ、
    体験・体感を大事にし「楽しく」「楽しめる」活動を継続しています。また、「海をきれいにしたい!」という想いから始まった、ごみ拾い・環境イベントポータルサイト「BLUE SHIP」も運営しています。

  • 日本最大の民間財団として半世紀以上、海の問題や社会課題の解決に取り組んでいる日本財団。

    海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げるオールジャパンプロジェクトとして国、企業、NPO団体などと共に、海と日本プロジェクトを実施しています。

協力・後援

  • 株式会社長谷萬
  • 株式会社小林・槇デザインワークショップ
  • 江の島海水浴場営業組合片瀬東浜
  • 野老朝雄
  • 神奈川県
  • 藤沢市
  • 公益財団法人 かながわ海岸美化財団
  • NPO法人 西浜サーフライフセービングクラブ
  • NPO法人 神奈川県ライフセービング協会
  • ごみ拾い・環境イベントポータルサイト「BLUE SHIP」